【PS5】DualSenseを分解してスティックを交換する方法
この記事の目次
PS5のコントローラーDualSenseを分解してスティックを交換する方法について解説します。
DualSenseのスティックが交換できると、ドリフト現象など勝手に動くような不具合が起こった場合でも、買い替えることなく対処できる可能性があります。
この記事では、交換する方法はもちろん修理を依頼する時にかかる費用の情報や、ハイエンドモデルDualSense Edgeのスティックを交換する方法についてもまとめて解説。ゲームプレイ中コントローラーを快適に操作できるよう、環境を整えましょう!
DualSenseのスティックに不具合が起こったら?修理に出すと費用はいくら?
DualSenseのスティックを交換する方法について解説する前に、まずはDualSenseのスティックに起こる不具合のこと、修理に出した時の費用についてもチェックしておきましょう。
ドリフト現象について
PS5で1年以上遊び続けていると、DualSenseのスティックに不具合が見られるようになることがあります。不具合の多くは、触っていないにも関わらず、スティックが勝手に動くようになる「ドリフト現象」というものです。
この現象はスティック周辺が摩耗し、正確な入力能力が低下することにより起こるもの。もしくは、アナログスティックと本体の隙間に汚れやゴミが溜まることで起こるとされています。ドリフト現象はPS5のDualSenseに限らず、他社のゲームコントローラーでもよく見られます。
修理に出した時の費用について
DualSenseの新品価格は9,480円で、修理に出すと7,480円の費用がかかります。その価格差は2,000円ほどで、修理を申し込んでいる間はコントローラーが使えなくなることもあり、思いきって新品を買うか迷う方は多いはず。
そこで試したいのが「スティックの交換を自分で行う方法」です。この修理方法であれば、自分で数時間の作業で済ませることができるので、コントローラーが使えない期間を気にする必要なし。スティックの価格は約2,000円前後で、修理に出すのと価格差はあまりありません。
自分で修理を行う時に注意すべきことはといえば、修理を行ったからといって確実に直ることは保証されていない点です。分解を行った形跡が見られると、いざ修理に出した時に保証の対象外になってしまうため、スティックの交換は自己責任で行う必要があります。既に保証期間外で、はんだづけや分解を得意としている方、ある程度の道具が揃っている方はトライしてみてはいかがでしょう!
※DualSenseを購入してから1年以内は保証期間内なので修理を依頼しましょう
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サードパーティ製のコントローラーってどう?純正品と何が違う?
PS5で使えるコントローラーとして、サードパーティ製(非純正品)が複数のメーカーから展開されています。こちらは5,000円以内で購入できるモデルなどがあり割安です。
ただし、トリガーストップ機能がついていなかったり背面ボタンの数が少ないなど、本来DualSenseに備わっているはずの機能が100%は搭載されていない製品がほとんどです。製品選びの際は仕様をよくチェックしておきましょう。
[重要]まずは掃除をしてみるのもおすすめ
DualSenseのスティックに不具合がある=スティックを交換する流れに移る前に、DualSenseを分解して掃除を行うだけで不具合が直ることがあります。
スティックの交換を予定している方は、パーツを購入する前に、まずはDualSenseの掃除をしてみてはいかがでしょう。掃除をする際の分解方法については、次の項目「DualSenseのスティックを交換する方法」に出てくる、分解方法を参考にしてください!
DualSenseのスティックを交換する方法
DualSenseのスティックを交換する方法について解説。
用意するもの
- スティックに不具合があるDualSense
- 新しいスティックモジュール
- ドライバー
- ピンセット
- テコ
- はんだごて
- はんだ吸取線
- フラックス(酸化物や汚れなどの除去剤)
DualSenseのスティックを交換するにあたり、スティックモジュールを用意する必要があります。こちらはamazonなどのネット通販サイトで購入することができます。口コミ評価をチェックし、実際に購入して交換を行った方の情報を参考にしながら選ぶと失敗がありません。
価格は2,000円前後のものが多く、ドライバーやテコなどがセットになっているもの、複数スティックモジュールがセットになっているものなどもあるので比較しながら決めるといいでしょう。
DualSenseを分解する
DualSenseのサイドにあるL1とR1ボタンを抜くところから分解を始めます。(※分解するにあたり、常にグリップ側を手前に向けた状態で作業を進めてください)
テコをL2とR2ボタンの間にかませて持ち上げるだけで、簡単に外すことができます。続いて、グリップのサイド、黒いフロントトリムとコントローラー裏面の間にテコを差し込みます。黒い部分を持ち上げるようにすると、全体のツメが浮いて黒いフロントトリムが外れます。
今度はドライバーを使います。L1とR1ボタンを抜いたところに1本ずつネジがあります。黒いフロントトリムを外したグリップの底部分にも1本ずつネジが見えるので、計4本のネジを外してください。
ネジを外したら、コントローラーカバーを開いていきましょう。ワイヤレス充電を行う基盤の両サイドにツメが2箇所あるので、これらを外して浮かせます。すると、コントローラーカバーが上下に開くのがわかります。ツメが硬いので、ゆっくり開きましょう。
バッテリー・バッテリーケース・メイン基板を外す
DualSenseのコントローラーカバーが開いたら、バッテリーを外します。バッテリーケース側面とトリガーの間にコネクタがあるので、ピンセットなどを使って挟んで引き抜くことでバッテリーが外れます。バッテリーケースは、左右グリップの間あたりに、ネジ1本と細いフレックスケーブルにより接続されているのでこれらを緩めることで外せます。
メイン基板は左右の端にツメ2本があるので、開いて、基板は上へ真っ直ぐ持ち上げるようにして外してください。基板と振動モーターが配線で繋がっています。配線ははんだで繋がっているので完全に外すことはできません。基板をひっくり返すことでDualSenseスティックが設置されている部分が出てきます。
スティックのカバーは、引っ張るだけで簡単に取れます。カバーだけを替えたいようであれば、ここで取り替えて作業は終了です。
次からは、DualSenseのスティック交換(モジュール交換)の作業に進みましょう。
【☆掃除を行う】
掃除のみを行う予定であれば、この時点でスティックの掃除を行います。エアダスターを使い、スティック部分やスティックカバーに溜まっているホコリ・ゴミを飛ばします。センサー部に細いマイナスドライバーなどを引っ掛け、テコの要領で持ち上げると、センサー内側も掃除ができます。
基板についたホコリやゴミがなかなか取れない場合は綿棒を使うことになりますが、傷がつくとそれこそ不具合を起こしてしまうため、やさしく作業を行ってください。掃除のみであればこの時点で、分解したコントローラーを元通りに組み直して、ドリフト現象が直っているかどうかを確認してみましょう!
スティックモジュールを基板から外す
基板を裏返し、スティックモジュールをつけるためにはんだづけされている部分にフラックスを塗り、基板の酸化膜を取ります。はんだづけされている部分に低温はんだを馴染ませ、押し込みながら熱していきます。
はんだづけは8箇所、黄色いパーツ部分が6箇所、計14箇所あります。スティックモジュールの縁についた黄色いパーツ部分6箇所を先に外すようにすると、モジュール全体が外しやすくなります。
はんだ吸取線を使い、基板についたはんだを取り除いてください。ここで基板に余分な汚れがあれば、フラックスを使って落としておきましょう。
新しいスティックモジュールをはめ込み、はんだを溶かしてはんだづけを行います。これで新しいスティックへ交換ができました。分解してきた作業を辿って元に戻し、PS5を起動させ、DualSenseが問題なく操作できるかどうかを確認してください。
より詳しい作業方法を見てみたい場合は、動画を公開されている方の情報なども参考にしてみてください!
▼参考動画はこちら▼
DualSense Edgeのスティックを交換する方法
2023年1月に「DualSense Edge」といって、DualSenseのハイエンドモデルが発売されました。こちらは税込29,980円と、一見高価な周辺機器のようにも思えますが、頻繁にスティックの不具合に悩まされている方にはおすすめのモデルです。
実はスティックをスライドさせるだけで交換できるモデルで、スティックの価格はひとつ2,680円。ほかにもカバー(キャップ)が3種類付属し、ゲーム内容や自分にあった使い心地にカスタムできるなどのメリットも備えています。
DualSense Edgeのスティックを交換する方法は簡単です。コントローラー背面にあるRELEASEラッチをスライドさせると、フロントカバーを外すことができます。リリースレバーを引き上げると、スティックモジュールを手前にスライドさせることで取り外せます。
新しいスティックモジュールをカチッと音がするまで取り付けたら、フロントカバーを元に戻して作業は完了です。
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まとめ
今回はPS5のコントローラーDualSenseを分解してスティックを交換する方法について解説しました。
今後も様々なゲームに関するコラムを投稿予定ですので、楽しみにお待ちください。