【初心者向け】プラモの塗装のための6つの手順
この記事の目次
「プラモデルを全塗装して綺麗に作りたい」
「全塗装に挑戦したいけど、どういう手順で行えばいいの?」
こんなこと考えたことはありませんか?
ネットや雑誌で紹介されているプラモデルは、どれも全て綺麗に塗装されていて、とても魅力的に見えますよね。
美しく仕上げる事の出来る全塗装ですが、手順を誤ると見栄えが悪くなることもあるため注意が必要です。
この記事では、プラモデルの全塗装を行う基礎的な手順に加え、全塗装に関する知っておきたい知識についても解説します。
これから全塗装を行ってプラモデルを作成したいと考えている人は、是非参考にしてください。
プラモの塗装の手順6STEP|プラモ塗装の基本の流れ
まずは早速、プラモデルを塗装して美しく仕上げるまでの基本の6STEPついて解説いたします。
パーツ洗浄
プラモ塗装を行う場合は、まず初めに「パーツの洗浄」を行いましょう。
ガンプラなどのプラモデルを組み立てた後のパーツの表面には、手で触ったときに付いた油汚れや、製造工程でつく離型剤などが付着しています。
このような汚れが付着したままになっていると、塗料を上から塗った場合弾いてしまうため、塗装面が汚くなる原因の1つになってしまうのです。
そのため、塗装前にはパーツをしっかりと洗って汚れを落としておきましょう。洗浄するパーツは、なるべく洗いやすいサイズまで分解し、パーツがシンクに流れて無くならないよう「洗面器」や「ザル」を使って慎重に作業を進めていくのがおすすめです。
また、洗浄作業で使用する洗剤はプラスチックを傷めないようにするために「食器用洗剤」などで行うのが良いとされています。
下地塗装(サーフェイサー)
プラモ塗装を行う際の最初の塗装工程は「下地塗装(サーフェイサー)」を行うことです。
パーツに色を塗る前に「サーフェイサー」という下地の塗料を塗っていきます。
サーフェイサーの主な効果としては、以下の通りです。
- パーツの透明感を無くす
- 色の差をなくし色味を均等にしてくれる
- 塗料の密着を良くする
- 表面の細かいキズを埋める
- 傷を発見しやすくする
また、サーフェイサーの塗装前には、パーツの関節の可動部分をマスキングテープで養生して塗料が染み込まないようにしましょう。
内部軸に塗料が付いてしまうと、塗膜の厚みぶん軸が太くなってしまうので塗装後にうまく組み上がらなかったり、関節が固くなったりといった問題がでてきます。
色ごとに塗装
サーフェーサーによる下地塗装のあとは、「色ごとに分けて塗装」を行いましょう。
例えばですが、ファーストガンダムのプラモデルだと、使われているパーツの色は以下になります。
- ホワイト
- イエロー
- ブルー
- レッド
色ごとにバラバラにしたパーツをまとめ、パーツごとに1つづつ丁寧に塗装を行っていくのが良いでしょう。
色ごとに塗装したパーツは、塗装ベースなどにおいて乾燥させておくようにすると効率的に塗装を進めることが可能です。
スミ入れ
ガンプラのような細かいディティールをもつプラモデルの場合は、塗装後に「スミ入れ」を行うとさらにクオリティアップを図ることが可能です。
スミ入れを行うには、「ガンダムマーカーを使用したスミ入れ」「エナメル塗料を使用したスミ入れ」などがあります。
どちらで行っても大きな差は有りませんが、初心者のうちは扱いやすい「ガンダムマーカー」を使ったスミ入れを行うと良いでしょう。
デカール貼り付け
スミ入れ工程が終わった後は、必要とあれば「デカール」を張り付けると良いでしょう。
ガンプラの場合は、機体の情報量を増やすために「水転写デカール」と呼ばれる特殊なマーキングシールを貼り付けることが一般的。
本来、「水転写デカール」はガンプラに付属していることが少ないので、各模型メーカーが販売しているデカールを別途購入する必要があります。
水転写デカールの貼り付けは少しだけ難易度が高めですが、綺麗に貼れればかっこよさは数段上がるので、ぜひ挑戦してみてください。
トップコート
全塗装最後の工程、それが「トップコート」です。
デカールまで貼り付けた後、パーツごとに「ツヤ消しトップコート」の塗装を行います。「トップコート」と呼ばれている塗料は、基本的には色の無い透明な塗料。校歌としては、表面の艶を整えたり、塗装したパーツ表面やデカールを保護するといった効果を持っています。
プラモショップで買えるスプレー缶タイプや、エアブラシで吹き付ける用の瓶タイプ(薄め液で希釈する必要があり)があるので自分の好みや用途に合わせて使い分けましょう。
プラモ塗装はエアブラシがおすすめ|エアブラシで塗装する手順は?
プラモデルを全塗装する場合は、効率を考えるとエアブラシで塗装するのがおすすめです。
しかし、エアブラシ塗装の手順はよくわからず、手を出してみたいけど踏み出せないという人も多いはず。
ここでは、そんな方のためにエアブラシ塗装を行う際の手順について解説します
塗料を調色
エアブラシ塗装を行うときは、最初に色の調色を行う必要があります。
基本的に瓶に入った塗料をそのまま使用して塗装しても問題はありませんが、塗料の数には限界があるため、「自分の理想の色が売ってなかった」という場合もあります。
そのような場合において、数種類の塗料を混ぜて新しい色を作る「調色」、同種類の塗料を使用して深みのある色を作る「混色」という工程は知っていて損のない技術の1つ。「塗料皿」や「紙コップ」などに塗料を入れ、あとは微調整を繰り返せば良いだけなので気に入った色が無い場合には試して見るのも良いでしょう。
吹き付け
調色した塗料は、うすめ液で3倍くらいに希釈することによってエアブラシで吹き付けれるようになります。
そして、希釈した塗料をエアブラシのカップに入れ、各パーツを塗装していきましょう。また、室内でエアブラシを使用する場合「塗装ブース」という機材があると便利です。
1色目の塗装が終わったら、次の色を塗る前に一度エアブラシのカップ内を洗浄しましょう。
マスキングを行って塗り分け
吹付が完了したら、マスキングテープを使ってパーツの色を塗り分けてみましょう。
例えばですが、ガンプラの胴体の側面のパーツの中に、ブルーとグレーの色が混在しているとします。パーツが分解できない場合は、「マスキングテープ」を使用して塗り分けてやる必要があります。
マスキングを上手に行うコツとしては、カッターマットに一度テープを出して、それをカッターナイフで好きな大きさに切り出して使う。そして、貼り付けは「ピンセット」や「爪楊枝」などを使ってやれば、細かいマスキング作業も簡単に行なえます。
ちなみに、使用するマスキングテープは、ホームセンターでも購入できる「塗装用マスキングテープ」で問題ありません。
プラモの塗装手順と合わせて確認|塗装に使う塗料の種類は?
最後に、プラモデルを全塗装する際に使う塗料の種類について解説します。
塗料によって性質は異なるため、間違った塗料の選択・使い方をしてしまうとクオリティに差が出るだけでなく破損の原因になることも少なくありません。
全塗装を行う際は、塗料の種類と性質についてもしっかりと押さえておきましょう。
エナメル塗料
塗装後の細かな部分の筆塗り、ウェザリングと言った汚し塗装によく用いられているのがエナメル塗料です。
塗料の伸びがよいので筆塗り時の塗りムラがでにくく、発色や光沢が良いので昔から愛用している方が多い塗料です。
また、下地の塗料を溶かす恐れがないので、全体の塗装が終わったあとの重ね塗りなどによく使用されます。
塗りを間違ってハミだしてしまっても、エナメル用の溶剤を用いればエナメルの部分だけを消すことが出来るので、多くのモデラ―から重宝されています。
ラッカー塗料
プラモデルの塗装で、一般的に使用されている塗料はラッカー塗料です。乾燥の速さ、塗料の伸びの良さなど、エアブラシや筆どちらでも使い勝手が良く、艶や発色の良さなどからもっとも人気のある塗料と言えます。
しかしその反面、シンナー臭がかなり強いのでマスクの着用や換気などをしっかりしないと体調を崩す恐れがあります。
アクリル塗料
ラッカー塗料の臭いが駄目な方におすすめなのがアクリル塗料です。
発色や塗膜の強さなど、ラッカーよりも劣る部分はありますが、乾燥前であれば使用した筆や道具を水で洗うことが可能!
さらに溶剤が少ないので臭いが抑えられ、体に害のある成分も少なく、家族への影響が心配な方にはこちらがおすすめです。
まとめ
今回は、プラモデルの全塗装を行う基礎的な手順に加え、全塗装に関する知っておきたい知識について解説しました。
プラモデルを作成する際は、しっかりと洗浄、そして上記で解説した手順に即して少しずつ組み立てていきましょう。
また、塗装を行う際は、可能であればエアブラシで行うのがおすすめです。エアブラシで行えばさらに一段階クオリティを上げることが出来るので、これを機に挑戦してみるのもいかがでしょうか?
是非この記事で紹介した手順を参考に、プラモデルをかっこよく作り上げてみてくださいね。