【初心者向け】プラモデルの洗浄方法について解説!
この記事の目次
「プラモデルって洗浄が必要って聞いたけど本当?」
「プラモデルの洗浄ってなんのためにするの?」
こんなことを考えたことはありませんか?
プラモデルを作成する際に、「洗浄をしないといけない」ということを聞いたことがある人は多いかと思います。
しかし、洗浄を何のために、そしてどのようにして行えば良いのかというのは理解していない人も多いはず。
今回の記事では、プラモデルの洗浄は何のために行っているのか、そして洗浄を行う際はどのように行うのが正しいのかについて、詳しく解説いたします。
プラモデルの洗浄は何のためにやるの?
一部のモデラーの中では、プラモデルの洗浄は製作する上での当たり前の工程だという人もいるでしょう。
しかし、初心者にとっては、なぜプラモデルを洗う必要があるのかと疑問に思うはず。
ここでは、プラモデルを洗浄しているモデラーは、何を目的として洗浄しているのかについて解説いたします。
塗料の密着力を高めるため
プラモデルを洗浄するモデラーの多くは、塗装に使う塗料との密着力を高めるために洗浄を行なっています。
プラモデルを塗装する際は、まず仮組みを行なった上でパーツの構成を確認し、その後に塗装に移るのが一般的。
そのため、仮組みの過程でランナーの破片や指の脂がパーツに付着してしまい、これを放置したまま塗装を行うと塗料の密着力が弱くなってしまうのです。
そのような理由もあり、ほとんどのモデラーは塗装を行う前にプラモデルを全て洗浄し、綺麗な状態にしてから塗装を行うのです。
ランナー成型時の分離剤を落とす
プラモデルのパーツが収められている「ランナー」と呼ばれるもの。これは金型と呼ばれるプレス機にプラスチックを流し込んで成型されています。
そして、プラスチックと金型が引っ付いてしまわないように、金型の表面には分離剤と呼ばれる薬液が塗布されているのです。
この分離剤は出荷の段階で付着していることはほとんどありませんが、万が一付着したままの状態で塗装を行うと塗料がその箇所だけ剥がれてしまうということもあるのです。
そのため、この分離剤を落とす目的で洗浄をするという方も少なくはありません。
プラモデルの洗浄はどうやって行うの?
プラモデルの洗浄を行うといっても、食器などのように普通に洗ってはいけません。
プラスチックは比較的柔らかい素材のため、強く擦ったりしてしまうと傷がついてしまうので、せっかくの美しいディテールが台無しになってしまうことも…
では、プラモデルの洗浄は一体どのように行えば良いのか。詳しく解説いたします。
洗剤に浸してつけ置き洗い
プラモデルの洗浄方法として一般的なのが、洗剤に浸してつけ置き洗いをする方法です。
▼つけ置き洗いの工程▼
- ぬるま湯を適当な容器に入れる
- 中性洗剤をぬるま湯に入れる(100分の1程度希釈)
- パーツを静かにぬるま湯に浸す
- 数分たったらパーツを流水で優しく流す
- 柔らかい布で軽く水気をとり自然乾燥させる
使用する洗剤は、各家庭に必ずあるような「台所用洗剤」のような中性洗剤であれば問題ありません。
ただ、溶かす割合が濃すぎると今度は洗剤が綺麗に落ちきらなくなりますし、薄めすぎると汚れが落ちなくなるため割合は気をつけるようにしましょう。
超音波洗浄機に入れて洗う
プラモデルの洗浄を行う際は、超音波洗浄機に入れて洗うと効率よく洗浄を行うことが可能です。
超音波洗浄機のメリット
- 細かい汚れも浮き出てくる
- 隙間や小さな穴の汚れも落とせる
- 手間がかからず時短になる
普通に洗ってももちろんいいのですが、細かく丁寧にやろうと思うとどうしても洗浄には時間がかかってしまうもの。
また、細部までキレイにしようと思うと長時間にわたって一つずつ洗浄をしなければいけないため、疲労も溜まってしまいます。
超音波洗浄機であれば、ある程度まとめて一気に自動で洗浄できるため、効率を考えるのであれば非常におすすめです。
ガンプラの洗浄に使わない方がいいものは?
プラモデルの洗浄は、表面についている油分を除去することが目的のため、台所洗剤などの界面活性剤を使うのが正しい方法です。
間違った方法で行ってしまうとその目的を得られないだけでなく、場合によってはプラモデルそのものを傷めてしまう可能性もあるため注意が必要です。
ここでは、意外と知られていない、プラモデルの洗浄方法として間違った例を紹介いたします。
NG×アルコールやアルコール系除菌シートで拭く
よく誤解されがちですが、アルコールや除菌シートで拭いたとしても洗浄効果は得られません。
アルコールはあくまで「除菌」を目的としているため、洗浄の目的である油分の除菌には効果がないのです。
揮発性も高いので、一見油分の除去にも効果があるように見えますが、アルコール洗浄は全く意味がないので行う必要はありません。
NG×アルカリ性洗剤
洗剤の中でも、アルカリ性の洗剤をプラモデルの洗浄に使ってはいけません。
アルカリ性洗剤はその性質上、樹脂表面を溶かしてしまうため、油分どころか表面の樹脂までこそぎ落としてしまいます。
また、塗装後のプラモデルを洗浄する場合だと、せっかく塗装した塗料が剥がれ落ちてしまうため絶対に使用してはいけません。
プラモデルの洗浄は、必ず家庭用の中性洗剤で行うようにしましょう。
まとめ
今回は、プラモデルの洗浄を行う理由とやり方、そして洗浄する際に使う道具について解説いたしました。
プラモデルの洗浄は塗装を行わない人にとっては基本的にする必要がありません。
しかし、これから塗装を行う予定、もしくは塗装にチャレンジしたいと考えている人にとっては重要な工程です。
ぜひこの記事を参考に、プラモデルの洗浄を行って、よりクオリティの高いプラモデル制作にチャレンジしてみてください。