ガンプラのダメージ加工はしちゃダメ?ウェザリングの工程まで解説
この記事の目次
「ガンプラをダメージ加工してかっこよく仕上げたい!」
「でもダメージ加工ってどうやればいいの…?」
ガンプラのクオリティを上げるこだわりの工程であるダメージ加工。言葉は知ってても、実際に手を出してみようという人は意外と少ないのではないでしょうか?
しかし、ダメージ加工はやり方さえ知ってしまえば、ガンプラを劇的にかっこよく仕上げることが出来るため、是非とも挑戦して欲しい工程でもあります。
今回の記事では、そんなガンプラをかっこよく仕上げるダメージ加工について詳しく解説します。
ガンプラのダメージ加工(ウェザリング)とは?
ガンプラのダメージ加工(ウェザリング)とは、綺麗な状態のガンプラをあえて汚す事で、実際に使用されたようなリアル感を演出することが可能になる塗装テクニックのことです。
ダメージ加工(ウェザリング)を行うことで表現できること
- 銃弾の痕
- ビーム兵器の焼き痕
- 経年劣化によるダメージ
ガンプラは各ガンダム作品無いの機体を実物としてモデル化したもの。各機体は作品内で「戦争」を行っているため、綺麗な状態であるはずがありません。
そのため、「機体に合ったダメージを表現すれば、その機体の本当に魅力が浮き出てくる」という考えに基づいて、ダメージ加工は行われているのです。
ガンプラのダメージ加工に必要な道具は?
ガンプラのダメージ加工に必要な道具は、どのようなダメージ加工を行いたいかによって何が必要か変わってきます。
ガンプラのダメージ加工技法一覧
- ウォッシング
- チッピング
- 錆加工
- 塗装ハゲ加工
- 泥・土汚し
ダメージを表現するためのダメージ加工技法には様々な種類があるので、各機体の特性に合ったダメージ加工をほどこす必要が有ります。
それでは、各ダメージ加工技法と必要な道具について、詳しく解説いたします。
ウォッシング
ウォッシングとは、機械などを外に放置している時にできる「雨だれ・錆だれ」を表現するための技法です。
ウォッシングに必要な道具
- ブラウンのエナメル塗料
- 溶剤
- 細~中筆
ウォッシングをする際は、エナメル塗料を使用することで下地の塗料を汚すことなくダメージ加工を行うことが可能。
そして、エナメル塗料はその性質上非常に「良く伸びる」ため、下地の塗料ともよくなじんだ美しい色合いになるのです。
しかし、エナメル塗料はプラスチック素材をもろくする性質があるため、下地に何も塗装していないガンプラにそのまま塗るのはNG。
素組などの場合は、エナメル塗料から「水性塗料」に変更して行いましょう。
チッピング
チッピングとは、塗装部分の一部を経年劣化によって「塗装ハゲ」させているように見せるダメージ加工技法です。
チッピングに必要な道具
- 錆の色を出す→ブラウン系の塗料
- 金属の下地を出す→グレー系の塗料
- 金属傷跡を出す→シルバー系の塗料
- ピンセット
- スポンジ
チッピング工程は比較的簡単で、市販のスポンジを小さくカットしたものをピンセットで摘まみ、塗料をつけて汚したい部分を軽く叩くだけ。
エッジ部分や塗装がはがれそうな箇所を狙って塗装することで、金属の重厚感が表現できるため、軽く行うだけでも目に見えて存在感を強調させることが可能です。
ただ、下地の色見によっては上手くチッピングが出来ない場合もあるので、チッピングに使用する塗料はなるべく隠蔽力の高いものを選びましょう。
物理ダメージ加工
物理ダメージ加工は、塗装前などにあえてガンプラを意図的に傷つけることで、実弾兵器やビーム兵器のダメージを表現するための技法です。
物理ダメージ加工に必要な道具
- はんだごて
- ホビールーター
- 紙やすり
- ライター
各作品のガンダムは、作中の戦いにおいて破損するもの。小規模な傷はもちろん、機体への致命的なダメージまで負っているものも。
プラモデル本体を変形させるため、挑戦するにはやや勇気がいる工程ではありますが、上手くいった場合は最もリアルに臨場感を演出できるでしょう。
ただ、使用機材は使い方によっては怪我をしてしまう危険性もあるので、十分に注意しながら加工することをおすすめします。
ガンプラのダメージ加工のやり方はどうすればいい?
ダメージ加工技法はさまざま有りますが、その中でも特に簡単かつ見た目がしっかりと変わるのは、戦闘での破損を表現する「物理ダメージ加工」です。
アイディア次第で様々な表現をすることが出来ますが、そのやり方はしっかりとしたイメージがなければなかなか上手くいきません。
そこでここでは、ガンダムが作品内で受けがちなダメージの加工方法をご紹介いたします。
ビーム兵器のダメージ
ビーム兵器のダメージを表現するための方法
- ビームサーベルによるダメージ→熱したカッターナイフを押し当てる
- ビームライフルによるダメージ→熱したはんだごてや金属棒を押し当てる
※火傷とプラスチックを溶かした時の臭いと煙に十分に注意した上で行ってください。
ガンダム作品内で必ずと言っていいほど受けるダメージといえば、まず間違いなく「ビーム兵器」によるダメージでしょう。
ビームライフルやビームサーベル。ガンダム作品の兵器の多くはこのビーム兵器であると言っても過言ではありません。
ビーム兵器のダメージを表現するやり方は非常に簡単で、基本的には熱した金属やはんだごてを押し当てるだけ。
プラスチック素材であるということもあり、比較的軽い力でダメージを表現することが可能です。
実弾兵器のダメージ
実弾兵器のダメージを表現するための方法
- マシンガン等の小口径弾→ピンバイスで穴をあけ、デザインナイフで周囲を削る
- バズーカ等の高火力砲弾→はんだごて等を押し当て、周囲に鉛筆の粉を放射状にまぶす
地上戦で主に用いられる機体の多くは実弾兵器による交戦を行うため、実弾ダメージ加工を行うことでよりリアルな表現を行うことが可能です。
ダメージ加工を行うときのコツとしては、弾丸が「どの方向から放たれた物か」をイメージしながら加工を行うと、更にリアリティが高くなるため非常におすすめ。
また、実弾兵器はその特性上「火薬」を使うもの。そのため、HB以上の鉛筆を細かく削り、加工した箇所に塗ることでスス汚れの表現が可能になります。
歴戦の猛者を演出する傷跡のダメージ
歴戦の猛者を演出する傷跡のダメージ表現するための方法
- 装甲破損→内部フレームを露出させるようにカット
- 経年劣化→エッジ部分を削り、錆塗装
ガンダム作品内で使用されている機体は、新世代機を除けば長く使用されてきた機体であると考えるのが自然です。
そのため、それらの期待は長く辛い戦場で戦い抜いてきた、いわば「歴戦の猛者」であると考えられます。
加工のコツとしては、大胆に装甲を削ること。細かく削るのではなく、思い切ってニッパーなどで切り落としてみても良いかもしれません。
「実際に戦場で用いられている機械がそんな壊れ方をするのか?」と思ってしまうかもしれませんが、意外とガンプラのダメージ加工はやり過ぎくらいがちょうどいいもの。
リアリティを求めるコツは、「ガンダムの世界観の中ではどのような壊れ方をするのか」ということをイメージすることです。
まとめ
今回は、ガンプラをかっこよく仕上げるダメージ加工について、そして具体的なダメージ加工の方法について解説いたしました。
ダメージ加工を施すことは、ある意味でガンプラに命を吹き込むのと同義。
作中での描写をリアルに再現することにも繋がるので、クオリティに加えて飾った時の満足感も大きく向上するでしょう。
是非この記事を参考にして、ダメージ加工を施したリアリティの高いガンプラを作ってみてください。