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2023/12/28 (投稿日:2023/6/11)
プラモデル コラム

【ガンプラ】部分塗装について解説!

【ガンプラ】部分塗装について解説!

この記事の目次

今のガンプラはすでに色分け済みなので、塗装なしの素組みのままでも完成度のクオリティーはかなり高いです。しかし、パーツでの色分けができない部分にはシールを使っているなど、チープなプラスチック感を拭い切ることができていない部分もあります。

そこで、挑戦したいのが部分塗装です。部分的に塗装するだけでも、ワンランク上のクオリティーになります。すべてをフル塗装するとなると初心者にはハードルが高いですが、ポイントだけに絞った部分塗装なら比較的チャレンジしやすいのではないでしょうか。

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スミ入れで部分塗装

スミ入れで部分塗装

スミ入れとは、日に当たった時に影になる部分を塗装することで、本来の陰影を際立たせる方法です。スミ入れを施すだけで、プラスチックのパーツにメリハリが出ます。

スミ入れには普通の塗料を使って行う方法もありますが、初心者ならスミ入れ用のペンを使うのがよいでしょう。初心者だけでなく、ある程度上級者もスミ入れペンを使っています。

スミ入れペンにもいろいろ種類があり、そのペン先の細さによってスミ入れの太さが変わります。ガンプラは各パーツが小さいため、なるべく細いペン先のスミ入れペンを使うのがよいでしょう。

スミ入れペンのタイプ

スミ入れペンのタイプ

一般的には、スミ入れペンには、流し込みタイプ、マーカータイプ、筆タイプの3種類があります。タイプは違ってもスミ入れという用途に特化したペンですので、すべてそろえる必要はありません。ただ、タイプが違うということは、それぞれの特徴も違うということですので、スミ入れしたいガンプラに応じてスミ入れペンも使い分ける方が作業効率はアップするでしょう。

流し込みタイプのスミ入れペンとは、ペンの内部にサラッとした塗料が入っている種類のペンです。パーツのモールド(溝)にペン先を押し付けると、ペン先からモールドに塗料が流れ込んでいきます。これは、毛細管現象という液体の付着力の持つ特性を利用したやり方です。

スミ入れしたいパーツの溝にペンを当てるだけで、塗料が勝手に流れ込んでいくので、初心者でも簡単です。また、細いペン先でも入らないような狭い溝にもスミ入れができます。塗料がはみ出した場合は、消しゴムで簡単に消せるので安心です。

マーカータイプのスミ入れペンとは、マジックのマーカーのような形のペンです。マーカーで線を描くように、スミ入れしたいパーツの部分をなぞるだけで、細いシャープな線が引けます。マーカータイプのスミ入れペンは、ペン先と同じ太さの線を常に引けるのがメリットです。スミ入れの線の太さが統一されるので、見た目がきれいに仕上がります。

スミ入れペンのタイプ

ただ、慣れるまではなかなかまっすぐに線を引くのが難しいです。直線を引きたいのに手がぶれて、スミ入れの線もぶれてしまったりすることがあります。もっとも、こちらのタイプも消しゴムで消せるのでやり直しは可能です。

筆タイプのスミ入れペンとは、筆ペンのようなスミ入れペンです。マーカータイプよりも太い線が引けます。パーツの溝をなぞるように筆タイプのスミ入れペンで線を描いて、はみ出た周りの塗料を綿棒やティッシュで拭き取ると、溝の部分だけに塗料が溜まってきれいなスミ入れができあがりです。

パーツの溝に沿って大雑把にスミ入れして、後で一気にティッシュなどで拭き取るだけでもかなりの仕上がりになります。塗料を拭き取るのが面倒ですが、流し込みタイプやマーカータイプよりも作業スピードは早いです。

なお、スミ入れペンには、「ガンダムマーカー」というガンプラ専用の製品があります。名前の通りガンプラに特化しているだけあって、これさえあればガンプラに必要などんなスミ入れも可能です。ガンプラの部分塗装にはぜひそろえておきましょう。

筆と塗料でガンプラに部分塗装

筆と塗料でガンプラに部分塗装

スミ入れをするだけでも、リアリティーが高まってかなり仕上がりクオリティーがアップしますが、さらに、筆と塗料を使って部分塗装をしていきましょう。素組みではシールを貼って済ませるところを、筆と塗料を使って自分で再現するためです。

筆はそれほど高価なものは必要ありません。模型店などにある平筆と面相筆のセットで500円程度のもので十分です。

塗料にはいろんな種類がありますが、初心者は水性アクリル塗料がよいでしょう。水性だと修正しやすいだけでなく、使った筆を水洗いできるのも便利です。GSIクレオスの水性ホビーカラーやタミヤのアクリルカラーなどがあります。

色の種類ですが、ガンプラの説明書に調色の割合が記載されています。それを参考に自分で調色してもよいのですが、初心者ではなかなか難しいです。自分で調色してみたいという人は、説明書のカラーレシピを参考に挑戦してみるとよいでしょう。難しいと感じるなら、調色後の色と見た目が似ている色を買ってきて使ってください。

実際の塗装に入る前に、はみ出た塗料が付かないよう、塗装しないパーツを外しておくことをおすすめします。ガンダムの顔を部分塗装する場合は、顎や頬のパーツをいったん外し、塗装した後でまたはめ込むとよいです。

また、塗装の前に使用する塗料をパレットに出しておくと作業しやすいでしょう。いきなりたくさん出すと余った分は捨てなければならなくなるので、最初はちょっとずつ出して、足りなくなったら足せばよいです。

塗装はまず細い筆でゆっくり塗っていきます。一度ですべて着色しようとせず、一度目は薄く全体に筆を這わせるような感覚で大丈夫です。塗料が乾燥したら、同じように薄く塗るのを二度、三度と繰り返していきます。この重ね塗りがプラモデルの塗装の基本です。

シールだけでもそれなりの完成度になるガンプラですが、部分塗装をするだけでかなり質感が高まったのではないでしょうか。特に、シールだけではチープになりがちな顔のパーツなど、部分塗装をするだけでかなりメリハリある顔に仕上がります。

トップコートで仕上げ

トップコートで仕上げ

初心者にとってはここまででも十分ですが、もうワンランク上を目指すなら、トップコートを最後に施すとよいでしょう。トップコートとはプラモデルの艶を統一するための溶剤です。トップコートを全体に施すだけでも、プラスチックのチープな質感がなくなります。

トップコートにも「艶あり」、「艶消し」、その中間の「半艶」と種類がありますので、ガンプラの種類や演出したいシチュエーションに応じて使い分けてみるとよいでしょう。

なお、トップコートにもラッカー系と水性の種類がありますが、ガンプラには水性がおすすめです。スミ入れのところで使ったガンダムマーカーには、アルコール系のインクが使用されています。ラッカー系塗料だとそのインクを溶かしてしまうため、せっかくのスミ入れが滲んでしまう恐れがあるからです。

トップコートを施す際は、あらかじめパーツをある程度分解しておきます。各パーツをクリップなどで固定しておき、パーツごとにまんべんなくトップコートを吹いていくのがコツです。

トップコートの後は十分に乾燥させましょう。1~2時間程度の乾燥時間では、見た目には乾燥しているように見えても、乾燥しているのは表面だけで、下側はまだ乾燥していないことがあります。できれば、半日以上は乾燥させましょう。パーツが乾燥したら、それを組み立てて完成です。

まとめ

スミ入れ、部分塗装、トップコートをするだけで、素組みと比べてガンプラのクオリティーが格段にアップします。初心者でも数時間程度でできる作業ですので、素組みから卒業したくなったらぜひ試してみてください。

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コラム監修者 森田 隼

コラム監修者 森田 隼

1993年7月愛知県豊橋市生まれ。2016年中京大学経済学部経済学科卒業。大手求人広告会社の経験を得てフリーライターとして独立。 2022年株式会社カジ・コーポレーション入社。 「お宝創庫」「エコツール」「おたプラ!」のコラム執筆・監修に従事している。

好きな食べ物:すき焼き、オムライス、ラーメン
趣味:水泳、ゴルフ、映画鑑賞
はまっているもの:野球観戦