【簡単】フィギュアの色落ちを修復する方法まとめ!
この記事の目次
フィギュアの色落ちを修復する方法についてまとめました。
大切なフィギュアが色落ちしてしまい悔しい思いをしている方に向けて、この記事ではできるだけ簡単に、元の状態に近いところまで修復する方法を解説しています。
塗装方法をはじめ、そもそもなぜ色落ちしてしまったのか?原因の究明や防止する方法についてもご紹介。大切なコレクションを蘇らせましょう!
塗料の選び方
日常的な生活空間にフィギュアを置いておくと、いつの間にか色落ちして薄くなっていたり、落として色が剥がれてしまったりと、何かとトラブルがつきものです。
そこで検討するのが修復作業ですが、“色落ちを修復する”と聞くとなんだか難しそうだと感じるかもしれませんが、決してそんなことはありません。ほんの一部分だけ色落ちを直してみるところからでもいいので、これからも大切なコレクションを見て楽しめるよう、修復にチャレンジしてみましょう!
まずは塗料の選び方について解説。基本的に色落ちしてしまったフィギュアは、塗料を使った筆塗りで修復を行います。塗料の種類は主に「ラッカー系塗料」「アクリル系塗料」「エナメル系塗料」の3つがあります。
フィギュアの素材と塗料の選び方
家電量販店やフィギュアを取り扱う専門店などに行くと、塗料が幅広く展開されています。フィギュアの材質により使う塗料を使い分けましょう。
フィギュアが入っていた箱や解説書を確認したり、ウェブサイトでお手持ちのモデルの製品情報を調べるとフィギュアの材質を知ることができます。材質の種類はいくつかありますが、ほとんどのフィギュアに使われているものはPVCで、叩くと「ゴン、ゴン」と中身が詰まった音がするのが特徴です。
PVCの場合、フィギュアの髪・ボディにはラッカー塗料を使い、瞳に関してはエナメル塗料が使われる傾向があります。下記の材質別に使える塗料一覧も参考に、塗料を選んでください。
使える塗料一覧
- PVC→ラッカー、アクリル、エナメル系塗料
- ABS→アクリル系塗料
- MABS(透明ABS樹脂)→アクリル系塗料
ラッカー系塗料
ラッカー系塗料は塗膜が強く、上からどの種類の塗料でも塗り重ねられるためベースカラーとして使うのが一般的です。乾燥が早く、塗り重ねの際に便利。塗料を使う際は充分な換気ができる環境が必要なので、防塵マスクも装着しておくと安心です。
タミヤ・GSIクレオス・ガイアカラーの3社から製品が展開されており、タミヤの製品にはラッカー塗料と記載されていますが、GSIクレオスとガイアカラーは合成樹脂塗料と記載のある製品が該当します。溶剤(うすめ液)はラッカー専用のものを用意してください。
アクリル系塗料
アクリル系塗料は、水で薄めて使えるような気軽さが魅力です。その代わり塗膜が弱く、薄く塗ると下の色が透けたり、厚く塗ると今度は剥がれ落ちてしまうこともありますが、最近は塗膜の強い塗料も増えて初心者には扱いやすくおすすめです。
メーカーの展開は幅広く、専用の溶剤は不要です。
エナメル系塗料
エナメル系塗料は、主に目などの細かい塗装に使います。
タミヤ・GSIクレオスから製品の展開あり。
フィギュアの色落ちを修復する方法
ここからはフィギュアの色落ちを修復する方法について解説しましょう。お手持ちのフィギュアの傷みの状態を判断します。色落ちなのか、剥がれ(凹凸傷み)なのか。色落ちの状態により修復方法が異なります。
色落ちの修復方法
色落ちがある場合は、塗装のみで修復を行います。塗装に入る前に、まずはフィギュアの表面のホコリを落としておきましょう。また、作業を行うにあたり、必ず充分な換気ができる場所で作業を行ってください。
①塗料の準備
小皿などパレット代わりのものに、塗料を少量出していきます。塗装面積にもよりますが、小さな範囲の色落ち程度であれば、塗料は極わずかな量で足ります。逆に塗る面積が大きいようであれば、途中でなくならないよう充分な量を作っておきましょう。
②筆で塗る
色落ちしている部分と色を合わせるために、まずは目立ちにくい部分で試すのがおすすめです。細かな部分を塗装するようであれば細筆、広範囲を塗る場合はもう少し大きめの平筆などが塗りやすいでしょう。色合わせをした塗料を適度に筆に取り、塗っていきます。(滴り落ちるくらい含ませるのはNG)
③トップコートを吹きつける
塗り終えた色落ち部分をよく乾かしたら、最後に質感を整えるトップコートを吹きつけます。例えばマットな質感のフィギュアであれば、塗装した部分にもマットトップコートを吹きかけると綺麗に仕上がります。
塗装以外の部分はラップや袋などで覆って、余分にかからないように吹きかけ仕上げましょう。最後にトップコートをしっかり乾かして完了です。
剥がれ(凹凸傷み)の修復方法
フィギュアの色落ちの中でも、落下の衝撃が原因で起こる剥がれ(凹凸)ができてしまうこともありますよね。
凹凸面があまりにも深かったり、剥がれた面積が広い場合は、パテで予め埋めておくと、塗料で仕上げた際に綺麗に仕上がります。パテは「ポリエステルパテ」と「エポキシパテ」の2種類あります。
注意点
この方法は少々上級者向けで、よほど目立つ凹凸でない限りは塗装だけで済ませた方が自然に仕上げられる可能性があります。また、パテで埋めた部分を塗装する場合は、ラッカー塗料を使うことになるのでよく検討してから作業を行ってください。
ポリエステルパテで穴埋め
ポリエステルパテは穴を埋めてから表面を削って整えるものです。硬化してからもヤスリがけしやすいのが特徴で、傷の表面積が大きい時などはこちらで穴埋めするのがおすすめ。
使い方
パテを盛るキズの面は、食いつきをよくするためにヤスリかカッターで表面を荒らしておく必要があります。軽くキズを入れておきましょう。
本体と硬化剤2つがセットになっているので、ツヤがあるシール台紙のようなものをパレット代わりに用意し、そこに2剤を出して混ぜ合わせます。キズ部分にパテを埋めたら、よく乾燥させてヤスリで形を整えて完了です。乾燥時間は商品にもよりますが、早くて数時間~1日経ったら削りましょう。日が経つにつれ硬くて削ることが困難になるので注意が必要です。
エポキシパテで穴埋め
エポキシパテは穴を埋めてから表面を削って整えるもので、穴が空くレベルの深いキズの修復に向いています。
2種類の粘土質のようなものが入っているので、傷が埋められる程度の量を取り出し、2種類を混ぜて捏ねていきます。作業を行う際は手にパテが触れないようゴム手袋を嵌めてください。
使い方
水をつけたヘラを使い、キズ部分に捏ねたエポキシパテを埋めていきます。コツは、3~4分割にして少しずつ盛っていくこと。はみ出た部分はヘラで除去します。埋まったらよく乾燥させ、表面に軽くやすりをかけて穴埋めは完了です。
色落ちする原因は?防止する方法
そもそもなぜ色落ちしてしまったのか知っておかなければ、これからも大切なフィギュアが色落ちしてしまい兼ねません。考えられる原因と、防止方法についてもチェックしておきましょう。
色落ちの原因①太陽の光・紫外線
太陽の光に含まれる紫外線を浴び続けると、フィギュアをはじめあらゆる物は劣化の速度が早まります。また、太陽の光を浴びることで温度が上がると可塑剤が気化して、フィギュアの表面がベタつくようにもなります。
直射日光による影響を防止するには、飾る際に直射日光の影響を受けない場所に飾ること。そして、UVカット素材のガラスを採用した棚にフィギュアを飾るのも手です。
色落ちの原因②長期間にわたる汚れ
ホコリがついたまま、手垢がついたままなど、長期間にわたる汚れも色落ちの原因になります。汚れていると感じた時点で、こまめに手入れをしておきましょう。
汚れによる色落ちを防止する方法は、水で洗うことです。少しホコリがついた程度であれば筆で掃ったりエアダスターで吹き飛ばせば済みますが、取れない汚れに関しては水洗いすると綺麗になります。詳しい洗い方については関連記事も参考にしてください!
まとめ
今回はフィギュアの色落ちを修復する方法を紹介しました。
今後もフィギュアに関する記事を投稿予定ですので、楽しみにお待ち下さい。