【ガンプラ】ランナーを再利用する方法5選
この記事の目次
「ガンプラのランナーってゴミになるだけなの?」
「何かに再利用出来たらいいのに…」
このようなことを考えたことはありませんか?
ガンプラを作る際に必ず気になるのが、パーツを外した後の「ランナー」。
パーツを外したあとは使い道もないので、基本は細かく刻んでゴミにするしかありません。
しかし、作り終わったガンプラのランナー、実は工夫しだいで有用な資材にもなりうるのです。
今回は、作り終わったガンプラのランナーを再利用する方法とはどのようなものかについて、詳しく解説いたします。
ガンプラのランナーを再利用する方法5選
ガンプラのランナーは、必要なパーツを切り取ったあとは特に使い道が無くなってしまうと思われがちです。
しかし、実はプロモデラーたちにとっては、ランナーはゴミなどではなく言わば「宝の山」
ただのゴミと思われていたランナーでも、発想次第では新たな価値あるものへと再利用されているのです。
では、プロモデラーたちはガンプラのランナーをどのように再利用しているのか。
再利用の手法としては、以下の通りです。
- 再利用方法1「余剰パーツの取り出し」
- 再利用方法2「ランナータグをプラ板に」
- 再利用方法3「溶かしてカラーパテに」
- 再利用方法4「肉抜き穴の嵩増し」
- 再利用方法5「熱加工して別のパーツへ」
それでは、各項目ごとに解説いたします。
再利用方法1「余剰パーツの取り出し」
ランナーの再利用方法として最も有効なのは、は「余剰パーツ」の取り出しです。
ガンプラ工場では、日々多くのガンプラを作っているということもあり、マイナーチェンジ商品や色違いのガンプラについては作業効率を上げるために金型を流用しています。
そのため、ガンプラのランナーには、そのガンプラでは使われていないパーツが付いているということもよくあるので、破損時の予備パーツや改造パーツとして取っておくことが可能になるのです。
再利用方法2「ランナータグをプラ板に」
ランナーの再利用方法として、「ランナータグをプラ板にする」というのも、有用な方法として挙げることができます。
ガンプラを製作する際には、少しでもこだわってクオリティを上げたいもの。
その際に市販のプラ板を使用するよりも、同じ成形色と材質であるランナータグを使用するほうが綺麗に仕上がるのです。
同じ素材かつ同じ色ということもあるので、市販のプラ板をわざわざ購入するよりも、ランナーを再利用した方がコスト的にもクオリティ的にもおすすめです。
再利用方法3「溶かしてカラーパテに」
上級者向けではありますが、余ったランナーは「カラーパテ」として再利用することも可能です。
ガンプラのランナーは、ガンプラ本体と同様の素材なので、その材質はもちろんプラスチック。
その性質を利用して、溶剤やガンプラ用の接着剤を使用して溶かせば、簡易的なカラーパテとして使用することが出来るのです。
ただ、この方法で作成したカラーパテは耐久面でやや心許ないため、ちょっとした傷埋めや補修などに使う程度に考えておいた方が良いでしょう。
再利用方法4「肉抜き穴の嵩増し」
ガンプラ本体の肉抜き穴を埋める際には、余ったランナーを再利用すると非常にコストを抑えることが可能です。
ガンプラのパーツの中には、加工の都合上発生した肉抜き穴という部分が出来ている物も少なくありません。
クオリティを重視するのであれば、このような部分は必ず埋めておきたいものですが、パテなどで埋めようとするとそれなりの量のパテを使用しなければならないため、その分のコストが嵩んでしまいます。
しかし、ランナーを細かく刻んで「嵩増し」を行えば、少量のパテでも綺麗に肉抜き穴を埋めることが可能になります。
ガンプラをクオリティ高く作る際は、このようなちょっとしたところに力を入れるのも大事なのです。
再利用方法5「加工で別のパーツへ」
余ったランナーの再利用方法として、「加工で別のパーツ」に作り替えると言うのも、プロモデラーの中では頻繁に行われています。
ランナーは、あくまでも材質はプラスチック。
そのため熱で曲げたり溶かしたりすれば、加工も比較的簡単に行うことが出来るのです。
だからこそ、ランナーを引き延ばしてコード上のパーツを作成したり、クリアパーツを削って装飾にしたりと、その可能性は想像力次第。
ランナーの使い道は、ガンプラと同様に無限大なのです。
ランナー再利用のための「ガンプラリサイクルプロジェクト」とは?
引用:バンダイナムコアミューズメント
引用:ガンプラリサイクルプロジェクト
ガンプラのランナーは、上記で紹介したように想像力とアイディア次第で様々な形に再利用可能です。
しかし、上記の様な加工はガンプラに力を入れている方ならともかく、趣味の範囲で軽く作成している方にとってはあまりピンと来ないかもしれません。
ですが、だからと言って余ったランナーをただちに「ゴミ」として処理するのはあまり良くありません。
最近では、パンダイナムコグループ4社が共同して、「ガンダムリサイクルプロジェクト」という余ったランナーを再利用して新たな物へと生み出す取り組みを行っており、190以上の店舗でランナーの回収を積極的に行っています。
では、そのような「ガンダムリサイクルプロジェクト」は、いったいどのような取り組みを行っているのか。
具体的な取り組みとしては、以下の通りです。
- ケミカルリサイクル
- マテリアルリサイクル
- サーマルリサイクル
それでは、具体的に各項目ごとに解説いたします。
ケミカルリサイクル
「ガンダムリサイクルプロジェクト」では、ケミカルリサイクルによる「ランナーの再利用」を目的としています。
ケミカルリサイクルとは、使用済みのプラスチックなどの資源を化学反応によって組成変換し、その後リサイクルを行うという方法。
ガンダムリサイクルプロジェクトでは、ランナーの原材料である「ポリスチレン」を熱分解し、その後再度ガンプラとして新たな製品を作り出す取り組みを行っています。
つまり、余ったランナーが新しいガンプラを生み出す原材料として使用されることになるので、手元に余っているランナーを持っている方は、是非リサイクルに出して欲しいものです。
マテリアルリサイクル
「ガンダムリサイクルプロジェクト」では、マテリアルリサイクルによる「環境に優しいガンプラ作り」も目的としています。
マテリアルリサイクルとは、使用済みのプラスチック素材などを細かく破砕し、溶かした後に固形化して再利用を行うというリサイクル方法。
この取り組みにより作られたプラスチック素材を使用し、ガンダムリサイクルプロジェクトでは環境に配慮した「エコプラ」として生まれ変わらせているのです。
サーマルリサイクル
「ガンダムリサイクルプロジェクト」では、サーマルリサイクルによる「エネルギー開発」にも力を入れています。
サーマルリサイクルとは、プラスチック素材等を加工・成型する際に出る熱エネルギーを回収して新たなエネルギーとして利用すること。
発生した熱エネルギーは主に電力として変換され、ケミカルリサイクルとマテリアルリサイクルを行う際のエネルギーとして活用されています。
加えて、余剰分のエネルギーはガンダムリサイクルプロジェクトのパートナー企業である「J&T環境株式会社」に売却し、新しいガンプラを作るための資金として活用されるのです。
まとめ
今回は、作り終わったガンプラのランナーを再利用する方法とはどのようなものかについて、詳しく解説いたしました。
ガンプラを作成する際に必ず余ってしまうランナー。多くの人はゴミとして認識してしまいがちですが、想像力次第でそのようなランナーもガンプラのクオリティを上げるための有用な資材ともなりうるのです。
加えて、余ったランナーを有効活用し、新たなガンプラを作り上げるための資源としたりと、ランナーは様々な所で活躍しているのです。
なお、聞くところによると、プロモデラーの中には余ったランナーのみを利用してガンプラを作成するという方もいるとか…
是非この記事を参考に、余ったガンプラのランナーを有効活用、もしくは積極的にリサイクルしてみてくださいね。