【初心者向け】ガンプラのゲート跡の処理の仕方まとめ
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プラモデルを組み立てる際は、まずパーツをランナーから切り離します。ランナーとは、パーツがくっついている長方形の枠のことです。そのランナーと個々のパーツをつないでいるのが「ゲート」で、パーツを切り離した際にパーツ側に残る跡のことを「ゲート跡」と呼びます。
初心者でも簡単に組み立てられるガンプラですが、ただ組み立てるだけではこのゲート跡が目立ってしまい、仕上がりの見た目が美しくありません。塗装や改造をしないとしても、できるだけゲート跡を処理して仕上がりのクオリティーを高めましょう。
ガンプラのゲート跡の処理1. ニッパーを選ぶ
ガンプラのランナーからパーツを切り離すには、ニッパーがある方が断然便利です。使用する道具が少なくても仕上がりのクオリティーが高くなるように設計されているのが最近のガンプラですが、それでも基本的な道具だけはそろえておきましょう。ニッパーもそのうちの一つです。
ゲート跡の処理がどれだけきれいにできるかは、ニッパーの品質によって決まると言っても過言ではありません。ニッパーにもさまざまな種類がありますが、できればプラモデル専用に作られたニッパーを選びましょう。とはいえ、プラモデル用に限ってもニッパーの種類は多いです。
プラモデル初心者で、最初から道具にたくさんお金をかけたくない方におすすめなのが、「ゴッドハンド」が発売する「普通のニッパー」です。その名のとおり特に変哲のないニッパーで、1,000円台と価格もリーズナブルになっています。そうはいっても模型用品メーカーが開発した専用のニッパーですので、一般的なニッパーと比べると切れ味は鋭いです。また、ニッパーの先端部分が細いので、小さいパーツを切り離す際にも重宝します。
ニッパーの扱いに多少慣れてきた人なら、タミヤの薄刃ニッパーはいかがでしょうか。先ほどの普通のニッパーよりやや高価で、2,000円前後の価格で販売されています。ニッパーの両側に刃がついている両刃タイプなので、右利きだけでなく左利きでも使いやすいのが一つのポイントです。もちろんパーツの切れ味も、模型メーカーの老舗タミヤが発売するニッパーだけあって、非常に鋭く何のストレスもなくパチパチ切断できます。ただし、長く使用していると切れ味が鈍くなりやすいことに注意が必要です。
高い耐久性で長く切れ味を保てるニッパーをお探しなら、ハセガワ トライツールのエッチングニッパーがよいでしょう。もともと金属の切断用に開発されたニッパーなので、プラモデルのパーツ切断には何の不安もありません。パーツの切れ味の鋭さはタミヤの薄刃ニッパーの方が上ですが、耐久性はこちらの方が高いです。そのため、長く使ってもある程度の切れ味を保つため、サブ用として1本持っておくと重宝するでしょう。
先ほどのゴッドハンドには、上級者用のプラモデルのパーツを切り離すのに特化したニッパーもあります。それが「アルティメットニッパー」です。「究極」と謳われるだけの鋭い切れ味を誇り、刃の強度も高く、さらに、グリップの握り心地も優れています。プラモデルのパーツを切断する感覚は、ニッパーというよりまるでナイフのような切れ味です。スパッと切れるのでパーツに余計な負荷がかからず、白化現象の心配もありません。その分、価格はやや高めですが、ワンランク上のニッパーが欲しい方におすすめします。
ガンプラのゲート跡の処理2. ニッパーでパーツを切断する
ニッパーを用意したら、いよいよガンプラのパーツをランナーから切り離します。プラモデルづくりの一番初めの作業ですが、ここを丁寧にやるかどうかで最終的な仕上がりにもかかわってくるので、できるだけ慎重に行いましょう。
ポイントは、いきなりパーツギリギリを切断しないことです。最初に刃を入れる際は、パーツにゲートをやや余らせるぐらいざっくりと切ります。その後、ゲートを残さないよう丁寧に切るという手順です。
ランナーから切り離す段階で、ギリギリのところを切断しようとすると、誤ってパーツに傷をつけてしまうことがあります。どんなにギリギリで切断してもゲート跡は残るため、どうせこの後の処理が必要です。ですから、一度目は大まかに切断し、二度目に丁寧に切断するという二段構えで臨んでください。
ガンプラのゲート跡の処理3. ヤスリを使ったゲート跡を削り取る
ニッパーでどれだけきれいに切断しても、パーツにはどうしてもゲート跡が残ります。それを削り取るのに使うのがヤスリです。
ヤスリにも金属製や紙製などいろいろありますが、この段階ではゲート跡を大まかに削り取るだけなので、使いやすいものならどんな種類でも問題ありません。いきなりお金をかけたくない方は、100均で売っているヤスリでも大丈夫です。ただ、模型メーカーが販売する専門のヤスリもそれほど高価なものではありませんし、次の工程で丁寧な作業が必要になるので、専用のヤスリを最初にまとめて買っておくのでもよいでしょう。
ガンプラのゲート跡の処理4. ゲート跡をヤスリできれいに磨く
この工程では、ヤスリの番手を小さいものから大きいものへと持ち替えつつ、ゲート跡が完全になくなるまできれいに磨きます。具体的には、紙ヤスリやスポンジヤスリなどの柔らかいヤスリを使って、400番ぐらいの番手から600番、800番、1,000番と少しずつ細かい目に持ち替えながら削ってください。
大きい番手のヤスリに持ち替えて少しずつ削っていくと、ゲート跡がだんだんわかりにくくなっていきます。1,000番のヤスリで磨き終わった段階では、この上に塗装するとゲート跡があったとはわからないほどです。
ただし、無塗装のままでは多少跡が残るので、さらに大きな番手のヤスリに持ち替えながら、ピカピカと光沢が出るまで磨いていくとよいでしょう。ゴッドハンドには「神ヤス!」という専用のヤスリがありますが、4,000番から10,000番まで非常に細かいヤスリがそろっています。
ガンプラのゲート跡処理のためのヤスリの選び方
ガンプラのゲート跡の処理は以上で終了ですが、ワンランク上のテクニックとして、パーツの形状に合わせたヤスリの選び方を覚えておくとよいでしょう。
ガンプラやヤスリに限らず、道具は物の形状に合わせて最適な種類を選ぶのがコツです。ガンプラも種類によってさまざまな形状のパーツがありますので、形状に合わせて磨きやすいヤスリを選ぶようにしてください。そうでないと、余計なところまで削ってしまうリスクがあります。
ガンプラのパーツは、だいたい平面のパーツと曲面になっているパーツの2種類に分かれます。角のある平面の部分には、よく削れる金属製のヤスリがおすすめです。強度が高く長く使えるというメリットもあります。ただし、金属製ですのでちょっと力を入れるだけでけっこう削れてしまうことに注意です。削りすぎないように力を上手に加減してください。
曲面部分には、ヤスリ自体に柔軟性がある紙製やスポンジ製のヤスリがおすすめです。ただし、紙ヤスリは当て木をすることで平面パーツにも活躍するので、万能と言ってもよいでしょう。いずれにせよ、金属製のヤスリと違って磨きたいパーツの大きさに合わせて細かく切って使うことができる点がメリットです。繊細な作業に重宝します。
まとめ
ゲート跡をどれだけ丁寧に処理するかによって、素組みのガンプラでも仕上がりのクオリティーが大きく変わります。これまでただ組み立てていた人は、ぜひニッパーとヤスリをそろえて丁寧にゲート跡を処理してみてください。