【疑問】ソフビとフィギュアの違いについて解説!
この記事の目次
ソフビとフィギュアの違いについて解説します。
フィギュアを集めている人は一度は耳にしたことがあるであろう「ソフビ」ですが、「フィギュア」と呼ばれるものとは何が違うのか。ここで一度、違いを知っておきませんか?
この記事ではソフビとよく比較される他の材質についてもご紹介しているほか、ソフビの手入れ方法についてもまとめて解説しています。
大切なコレクションを守っていきましょう!
ソフビとフィギュアの違いについて
フィギュア関連の文章を読んでいると、「フィギュア」とは別に「ソフビ」と書かれているものがあり、何が違うのだろうかと疑問に思ったことはありませんか。
実はこれらは『材質』や『フィギュアカテゴリー』の違いの面から、それぞれを区別しています。
フィギュアと呼ばれる製品の特徴
一般的にフィギュアといえばPVC(ポリ塩化ビニル)やABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)といった合成樹脂(プラスチック)素材で作られており、断面図をイメージした時に中身が素材で埋まっています。
中身が詰まっている分、持った時にしっかりとした重みが感じられ、色塗りが細かいなどつくりが精巧なモデルが多いのが特徴。フィギュア製品の大半の部分を占めているのがこの「フィギュア」です。
ソフビと呼ばれる製品の特徴
ソフビとはソフトビニールの略で、こちらはPVC(ポリ塩化ビニル)を金型に流し込んで形成しており、断面図をイメージした時に中身が空洞になっているのが最大の特徴です。
前者のフィギュアとは見た時・持った時の姿、重さ、質感が大きく異なり、こちらは軽いです。
イメージしやすいのが、ウルトラマンや怪獣の人形、指人形などの、所謂昔は「人形」と呼ばれていたような製品のことをソフビと呼びます。
持った時に軽く指に嵌められるなどの特徴から、小さな子どもでも持ちやすく、全体的に角が取れたような仕上がりで怪我をしにくいという印象を受けます。
また、前者のフィギュアに比べると彩色は大まかであるものの、量産しやすくコストパフォーマンスに優れるというメリットもあります。
なぜこれらを分けて表現するのか?
ソフビもフィギュアの一部であるにも関わらず、なぜこれらを「フィギュア」や「ソフビ」と分けて表現するのかについて。
例えば新商品の説明書きで「これはフィギュアです」「ソフビです」と記載があるだけで、上記でご紹介したような質感の違いやイメージが明確です。近年はソフビでも作りが細かな商品が出回るようになり、ネット通販サイトの写真ではどのような素材のモデルなのかわかりにくいことが多々あります。
思っていたイメージと異なるモデルが届いたというギャップを防ぐ目的もありますが、PVCやABS素材でできた合成樹脂の精巧なフィギュアの良さとは異なり、PVCの空洞モデルにも何とも言えない懐かしい色合いや質感の良さがあります。
それぞれの良さを楽しむためにも、これらの素材が「フィギュア」「ソフビ」と分けられるようになったと考えるのが自然ではないでしょうか。
フィギュアを大きく分ける他のカテゴリーについて
ここまでは「フィギュア」「ソフビ」の違いについて解説しましたが、他にもフィギュアを大きく分けるカテゴリーや名称があるので、まとめてご紹介しましょう!
アクションフィギュア
別名可動フィギュアとも呼ばれ、関節に動かせるパーツが使用されており様々なポーズがとれるという特徴があります。マンガなどが原作のフィギュアの場合、作品に忠実なポーズを色々と取って動かして飾ったり、組み替えられるパーツがいくつか付属することもあります。
プライズ
プライズとは、ゲームセンターなどにあるクレーンゲームなどで獲得できる品や、くじ引きを引いて手に入れる品のことを指します。フィギュアの中にはプライズでしか手に入らないモデルがあり、市販されているのとは異なり入手が難しい分レアさがあります。
ガレキ
ガレキとはガレージキットの略で、未塗装・未組立の状態で販売されているフィギュアのことを指します。レジンキャストという樹脂を用いて作っており、メーカーや個人が少量生産
を行っているフィギュア関係のイベントなどで、手に入れることができます。組み立てたり塗装したり自分の好きなように仕上げられるのが特徴。
プラモ
こちらはフィギュアのカテゴリーではありませんが、初心者が疑問に思う種類のひとつです。プラモはプラスチックモデルの略で、組み立て式模型のことを指します。
金属の型にプラスチック材料を流して作ったパーツがランナーと呼ばれる枠で繋がっており、自ら工具を使ってそれらのパーツを切り離すところから、組み立てまでを完成させていきます。
かつてはロボットのような直線を描いた作品の立体化が中心でしたが、近年では技術が進歩し、曲線を意識した人型のプラモデルも増えつつあります。
ドール
こちらもフィギュアのカテゴリーではないものの、初心者は違いがわからなくなる種類のひとつとして知られています。
フィギュアは製品全体がプラスチック製でできていますが、ドールは布製の服を着せ替えるようになっています。また、髪の毛が植え付けてあるなどボディと髪・服の素材が大きく異なります。
最近はフィギュアを元にドールのようにして布製の服を着せ替えて遊ぶ人なども増えていますが、これはドールを見本にしていると言えるでしょう。
ソフビフィギュアの手入れ方法
ソフビのフィギュアをコレクションしていると、いつの間にかベタベタになってしまった。そんな経年の劣化による汚れを落とす手入れ方法について簡単にご紹介します。
そもそもなぜベタベタになってしまうのかについてですが、フィギュアを作る工程で使用している「可塑剤」が原因です。塩ビはもともと硬い物質であり、加熱すると柔らかくなります。そこに可塑剤を加えると、元の硬い状態に戻るのを防いでくれることから、ソフビでは作る工程でそのような材料を加えています。
可塑剤は時間が経過するとともに徐々に気化する特徴があり、空気中に放散されます。ところが箱やケースといった密閉空間に保管していると、気化した可塑剤の逃げ場がなくなり、表面に付着した結果ベタつきます。このベタベタした汚れを落とす方法について解説しましょう。
水拭きする
少しベタつきを感じる程度であれば、水拭きがおすすめ。ティッシュや柔らかい布などに水を含ませ、表面を拭いていきます。空洞になった部分は棒などを使って内部を拭きましょう。あまりにも強く擦ると塗装が剥げてしまうこともあるので、様子を見ながら行います。
中性洗剤を溶かした水で洗う
水に対し、薄く中性洗剤を溶かした水~ぬるま湯にソフビを浸けて洗うという方法もあります。ベタベタが随分と出てきてしまっているようであれば、この方法でベタつきを取り除くといいでしょう。洗剤はできるだけ薄く、やはり水拭き同様に様子を見ながら行います。
こちらの中性洗剤を溶かした水を柔らかい布に含ませて拭いていくという方法もあるので、試してみてください。お湯を使うとフィギュアが変形してしまう恐れがあるので、水~ぬるま湯が原則です。
ベタベタを防ぐには
できるだけベタつきを防ぐには、長期間の密封状態になるのを避けましょう。箱や棚などに入れている場合は、たまに換気を行うことで防ぐことができます。
直射日光に長時間あてることでも気化を促進してしまうので防ぐ必要がありますが、ソフビに限らずフィギュア全般、直射日光にあてると紫外線や熱による劣化が起こると元に戻せないほど傷ませてしまいます。日のあたる場所に置くのはやめておきましょう。
ホコリを落とす方法
ベタベタはしておらず、ホコリが溜まりがち。そんな時はハケやブラシなどを使ってホコリを落とします。エアーダスターを使ってホコリを飛ばすのも便利で効果的です。
ベタつき、もしくはホコリといずれにしても長期間汚れた状態にしておかず、気になった時に手入れをするだけで、大切なコレクションの劣化を防ぐことができます。
まとめ
今回はソフビとフィギュアの違いについて解説しました。
今後もフィギュアに関する記事を更新予定ですので、楽しみにお待ち下さい!