【初心者】フィギュアのリペイントやり方まとめ
この記事の目次
フィギュアの筆塗り初心者は必見、リペイントのやり方についてまとめました。
好きなキャラクターのフィギュアを好みのカラーに変えたい、でも塗装は難しそう…と考えている初心者向けに、リペイントのやり方を解説しています。
必要な道具のご紹介をはじめ、フルリペイントか部分的なリペイントか2種類の塗装方法について触れているので、理想の一体に仕上がるようチャレンジしてみてください!
リペイントとは
リペイントとは、英語で“repaint(塗り直す)”ことを指します。好きなキャラクターのボディを好みのカラーや質感に塗り直すことで、理想且つオリジナリティあるフィギュアに仕上げられるのが魅力。
しかし、極端な改造、キャラクターイメージを侵害するようなリペイントを行ったフィギュアを、SNSにアップしたり販売するのはNGです。
フィギュアをリペイントすることが違法かどうかについては、あくまで自分で楽しむ範囲であれば問題ありません。
それではリペイントの準備をしていきましょう!
フィギュアのリペイント前にチェックしておくべきポイント
リペイントのやり方を解説する前に、まずはチェックしておくべきポイントをご紹介。
フィギュアの材質と使える塗料を確認
リペイントを行う際、フィギュアにより相性のいい塗料と悪い塗料があることから、材質を知る必要があります。基本的には購入した時のパッケージやネット検索で、お手持ちモデルの材質を確認すれば知ることが可能。パッケージがない時は、質感を見て自ら判断しましょう。
PVC(ポリ塩化ビニル)は他の材質に比べると重みがあり、叩くと中身が詰まったような低い音がします。アクリル・エナメル・ラッカーどの塗料でも使えます。
ABS(合成樹脂)は叩くと軽く、高めの音がします。部分的に使われることが多く、使える塗料はアクリルのみ。また、透明なプラスチック素材であるMABS(透明ABS樹脂)も、対応しているのはアクリル塗料のみです。
塗料には強さがあり、塗料の性質を考えず重ね塗りをしてしまうと、先に塗った塗料が溶け出してしまうので注意が必要。強い塗料は上から重ねられません。
水性アクリルが最も弱く、続いて中間がエナメル、ラッカーが最も強い塗料です。
フィギュアを分解する
フィギュアは分解しておくと塗り分けしやすくなります。外れるようであればそのまま分解していくといいですが、破損を避けるためにも無理な分解は止めておきましょう。
分解を安全に行う手段として、熱湯に浸けるという方法があります。浸けたら時間をおく必要はなく、ゴム手袋を嵌めて、ゆっくり分解していきましょう。
分解の際に破損する可能性も視野に入れ、自己責任で行ってください。外れそうにない場合やパーツが小さく多い場合は熱で曲がり、元通りに嵌めることが難しくなる可能性もあるため、そのままリペイントしてください。
フィギュアの汚れを落とす
リペイントを行う前には、ホコリやベタつきを落としておきましょう。汚れがあると、塗料が綺麗に載りません。フィギュアの汚れは中性の食器用洗剤と柔らかいスポンジで洗うことができるので、洗った後はよく乾かします。
フィギュアのリペイントに必要な道具
フィギュアのリペイントに必要となる基本的な道具をご紹介。
道具
- 塗料
- うすめ液
- プライマー
- 筆
- 塗料皿
- 調色スティック
- マスキングテープ
- 彩色の見本となる画像や原画など
塗料皿はアルミカップなどで代用できるほか、調色スティックはステンレス製のマドラーなどを代用するのもあり。これらは100均で買うこともできます。
全ての道具が必要になるというわけではないので、リペイントのやり方をチェックした上で、必要な道具から揃えていくといいでしょう。
フィギュアのリペイントやり方
フィギュアのリペイントは「フルリペイント」か「部分的なリペイント」か、大きく分けて2パターンあります。
フルリペイントのやり方
フルリペイント(頭からボディまで全てをリペイント)のやり方を解説。
①プライマーを塗る
フィギュアを分解し汚れも落とせたら、まずは下地となる「プライマー」を塗ります。プライマーは塗料の密着性を高めるもので、色の剥がれ落ちを防ぎます。
プライマーは基本スプレー式になっているので、フィギュアから20〜30cm離した位置から1~2回吹き付けましょう。吹き付けられたら、ホコリが舞うことのない場所で2~3時間乾燥させます。
※プライマーや塗料を使う際は必ず換気ができる場所で行ってください
②ホワイトで塗装済みの色を消す
次は既に塗装済みの色を消すために、カラー下地用のホワイト塗料を塗ります。隠ぺい力の高い、下を透けさせないようなホワイトが売られているので、そちらを使います。
GSIクレオス Mr.ベースホワイト 1000 スプレー
GSIクレオスの「Mr.ベースホワイト」はスプレー式になっており、隠ぺい力の高いホワイトでリペイント初心者にもおすすめです。
缶スプレーであれば新聞紙などを下に敷いて、周囲が汚れないような状態でフィギュア全体に吹き付けていきます。
③塗料を塗る
それではフィギュアの着色に進みます。塗料を塗料皿に出したら、アクリル・エナメル・ラッカーそれぞれの塗料専用のうすめ液で希釈して、濃度を調整します。濃すぎるとパサついて筆運びが難しく、薄すぎると今度は色が出ないので、筆運びができる程度に薄めるのがポイント。
1度で済ませてしまおうと思わず、1度薄く塗ったらしっかり乾かし、塗り重ねることで綺麗に仕上がります。
広範囲に塗る必要があれば大きめの筆が便利ですが、細部に塗装を施す場合は先が細い面相筆がおすすめです。
④トップコートを吹き付ける
塗料がしっかり乾いたら、最後にトップコートで仕上げます。トップコートはツヤ消し、半ツヤ、ツヤありの3つのタイプがあるのでお好みで。フルリペイントの場合はスプレー式が便利です。
トップコートは最後に塗った(一番上にきた)塗料で材質を選びましょう。アクリル塗料かエナメル塗料で塗装した場合は水性トップコートを、ラッカー塗料で塗装した場合はラッカートップコートを使います。
使い方はスプレー塗料と同じく、吹き付ける際はフィギュアから20〜30cm離した位置から、ホコリの少ないところで2~3時間ほど乾燥させましょう。
雨の日は湿気が強いので、空気中の水分と混ざり変色する可能性があり、トップコートを使用する環境としては不向きです。晴れの日に行いましょう。これでフルリペイントのやり方は完了です。
部分的なリペイントのやり方
部分的なリペイント(髪だけ、服のみなど部分的なリペイント)のやり方を解説。
※より詳しい方法については前項目の「フルリペイントのやり方」も参考にして下さい
①つや消しトップコートを吹き付ける
フィギュアの汚れ落としを済ませてよく乾かしたら、プライマーの代わりにつや消しトップコートを吹き付けます。
ちなみに部分的なリペイントの場合、プライマーは塗りません。その代わりの、つや消しトップコートです。フィギュアから20〜30cm離した位置から1~2回吹き付け、吹き付けたら、2~3時間乾燥させます。
②マスキングする
今度はリペイントを行いたい場所周辺に塗料がつかないよう、マスキングテープを貼り付け、はみ出し防止を行います。
③ホワイトで塗装済みの色を消す
塗装済みの色を消すために、カラー下地用のホワイト塗料を、リペイントを行いたい箇所に塗ります。隠ぺい力の高い、下を透けさせないホワイトを使用します。
GSIクレオス Mr.ベースホワイト(ビンタイプ)
GSIクレオスの「Mr.ベースホワイト(ビンタイプ)」は隠ぺい力の高いホワイトであることはもちろん、瓶入りタイプになっているため使い勝手が自由。細かな筆塗りに適しています。
④塗料を塗る
フィギュアの着色を始めましょう。塗料を塗料皿に出して、うすめ液で希釈したものを使います。1度塗ったらしっかり乾かし、塗り重ねて仕上げていきます。
細かな筆塗りには、面相筆がおすすめです。
⑤トップコートを吹き付ける
最後はマスキングテープを剥がし、トップコートを吹き付けます。トップコートは最後に塗った塗料で材質で選びましょう。2〜3時間乾燥させて、部分的なリペイントは完成です。
未塗装フィギュアを使う方法も
今回は元から塗装されているフィギュアのカラーを塗り替えるという方法をご紹介しましたが、未塗装フィギュアを購入して塗装するという方法もあります。
こちらであればカラーを隠す手間が省ける上、中には未塗装フィギュアでしか手に入らないモデルもあるので、楽しみながら練習にもぴったりです!
プライザー 乗客 6体 未塗装キット 1/22.5
未塗装フィギュアの中でも小さめのモデルをお探しであればこちらが人気。様々な背格好をした男女が6体セットになった未塗装キットです。1体のサイズは約7.5cm。
春麗 チュン・リー 未塗装フィギュア ガレージキット 1/24
春麗をイメージした、アクロバティックなポージングの未塗装フィギュア。筋肉、布の質感などのリペイント練習に適しています。約75mmという小さめのボディなので、細かな筆塗りの練習にもよし。
アーマーを装備した美人女性戦士 未塗装フィギュア ガレージキット 1/24
巨大な銃を構えた女性フィギュア。一見複雑で難しそうにも見えますが、初心者のリペイントで難関となる平面が少ないことから、全体的に綺麗に仕上がりやすい傾向があるモデルです。塗り終えた時の達成感がほしい方にもおすすめです。
まとめ
今回はフィギュアのリペイント方法についてまとめました。
今後もフィギュアに関する記事を投稿予定ですので、楽しみにお待ち下さい!