【初心者】ガンプラのサーフェイサーやり方を解説!
この記事の目次
ガンプラにサーフェイサーを施してクオリティを上げたい。
そう考えている方向けに、サーフェイサー初心者でも始めやすいやり方について解説します。
まずサーフェイサーとは何なのか、塗料の選び方をはじめ、筆塗り方法、スプレー缶を使った吹き方まで詳しくご紹介。
難しそうでなかなか手がつかなかったという方は、この機会にトライしてみてはいかがでしょう!
サーフェイサーとは?
サーフェイサーとは略して「サフ」とも呼ばれる、プラモデルの塗装を行う前に施す下地塗料のことを指します。
サーフェイサーを施すことでプラモデル本体の凹凸を埋めて表面が均一になる、もしくはそれまで見えなかったようなキズを見つけやすくする、言わば「パテ」のような役割を果たします。
できるだけガンプラの表面を綺麗にしてクオリティを上げたいと考えているモデラーの間では欠かせない工程で、実は上記以外にもサーフェイサーにはメリットがたくさん。表面のキズ探しやキズ消し(捨てサフ)、上塗り塗料の発色をよくしたり、剥がれないよう食いつきをよくしたりといった効果が得られます。
ガンプラ塗装に必要な工程か、必要なしかというと、もちろんあった方が仕上がりが綺麗で、高級感や重厚感が増します。
サーフェイサーに必要な道具の選び方
主な道具について
まずはガンプラのサーフェイサーに必要なものを簡単にチェックしておきましょう。
- 塗装したいガンプラ
- サーフェイサー用塗料
- ペーパーヤスリ
- 塗装ブースなど
- 筆塗りするようであれば筆、薄め液、トレーなど
どの塗料を使った場合でも換気は必須ですが、特にラッカー系の塗料はシンナーを含むので、しっかりと換気のできる環境で行わなければなりません。
排気が行える「塗装ブース」に関しては持っている方であればそちらを使用し、持っていないようであればダンボールや新聞紙など、周辺に塗料が飛び散ってしまうのを防ぐためのものを用意するといいでしょう。
サーフェイサー用塗料やペーパーヤスリは、家電量販店やホームセンター、ガンプラを取り扱う専門店などで手に入ります。
色の選び方
サーフェイサーには黒、白、グレー、赤、マホガニー(こげ茶色)と複数の色がクレオスやガイアノーツといったプラモ関連メーカーから展開されており、これらをベースにどのような色を選ぶかで、上塗りの色がどう映えるのかが変わってきます。
この中で最も一般的なカラーはグレーとされており、グレーがあると凹凸が見やすくパーツの整形不良が見つけやすくなると言われています。ですがグレー以外にも、より上塗りが高発色になる色の組み合わせをある程度把握しておくと、今後塗装時に役立つでしょう。
まず色には隠ぺい力といって「下地を隠す力」や、「強さ」があります。隠ぺい力が弱いものから強いものへ順に、白、黄、赤、青、グレー、茶、黒となります。
白いプラモに白や黄色のサーフェイサーを重ねる分には色に影響が出ませんが、茶や黒のプラモに黄色のサーフェイサーを重ねると、下の色が透けてしまい、濁ったカラーに仕上がってしまいます。
そこで黄色のサーフェイサーを映えさせるには、茶や黒のプラモの上に白いサーフェイサーを塗って色を整えて、更にその上から黄色のサーフェイサー塗料を重ねるという工程を踏むことで、高発色に仕上げられるという流れです。
はじめから複数揃えても使わない色が出てくる可能性があるので、まずは塗装したいガンプラの色に合わせて必要な塗料から買っていくといいでしょう。
塗料の選び方
塗料の選び方で注目すべき点は、色のほかにも「キズ埋め能力・平滑度」と「成分」です。
キズ埋め能力・平滑度
キズ埋め能力・平滑度は「番手」という500番~1500番という数値で表されており、この数値が小さくなるほどキズ埋め能力が高く、粒子が荒め。逆に数値が大きくなるほどキズ埋め能力が低く、粒子が小さいので滑らかな仕上がりになります。
使い分けとしては、ガンプラ表面のキズの深さが目立つものは、番手の数値が小さいものを選んでしっかりと埋めてから、ザラつきを落とすためにヤスリがけを行う。(必要であればまたこの上にサーフェイサーをかける)
そしてガンプラ表面のキズがそんなに目立たないようであれば、数値が大きなものを選んで滑らかに仕上げましょう。
成分
塗料の成分には水性・ラッカー・エナメル・アルコールの4種類があります。なぜこのような種類があるのかというと、重ね塗りができるかどうかで選ぶ塗料が変わるためです。
「この色に仕上げたい」と思う塗料を既に持っているようであれば、その塗料との相性をチェックしてみてください。
- 水性:重ね塗り可/水性・エナメル、重ね塗り不可/ラッカー・アルコール
- ラッカー:重ね塗り可/水性・エナメル、重ね塗り不可/ラッカー・アルコール
- エナメル:重ね塗り可/水性、重ね塗り不可/エナメル・ラッカー・アルコール
- アルコール:重ね塗り不可/水性・エナメル・ラッカー・アルコール
これら4種類の塗料には、それぞれ選ぶべき特性と注意点があります。
- 水性:道具を水で洗ったり薄めたりできて安全。室内で使いやすい。耐溶剤性がない
- ラッカー:発色がよく速乾性がある。シンナーが臭う
- エナメル:塗料の伸びがいい。重ね塗りの際に水性塗料しか重ねられない
- アルコール:主にガンダムマーカーに使われ高発色。ガンダムマーカーの上から重ねられる塗料はない
ちなみにプラスチック素材にエナメル塗料を重ねるとパーツが破損するので注意が必要であるほか、ABS樹脂にエナメルとラッカー塗料を重ねた場合も破損するため、選ばないようにしましょう。
サーフェイサーの使い方
サーフェイサーの使い方やコツを解説します。
サーフェイサーには「筆塗り」と「スプレー缶」の塗装方法がありますが、人により向き不向きがある上、塗装すべきガンプラの形状によっても選び方は異なります。
「筆塗り」のメリットは細部までしっかりサーフェイサーを塗り込めて、室内でも作業がしやすいこと、「スプレー缶」のメリットは均一にサーフェイサーを吹き付けられることです。サイズが大きく表面積が広いガンプラであれば、スプレー缶のサーフェイサーにトライしてみてもいいでしょう。
※いずれの塗装を行う際も、必ず充分な換気が行える室内、もしくはベランダなどの外で作業を行ってください
筆塗りする方法
瓶入りのサーフェイサーをよく混ぜます。トレーや紙コップなどの器に出し、濃いようであれば希釈を行うため、薄め液を混ぜて伸ばしやすいテクスチャに整えましょう。
下地塗料なのであまり分厚くなりすぎないよう、そしてガンプラのモールドが埋まってしまわない程度に、筆に取って表面に伸ばしていきます。
全体に塗れたら乾かしていきましょう。乾燥時間は指で触れる時間に関しては約1時間を目安にするといいですが、塗料を重ね塗りすることを考えると、1日以上はしっかりと乾燥させることをおすすめします。
これで筆塗りのサーフェイサーは完了です。
一般的なガンプラの塗装方法とあまり差はありませんが、しっかり乾燥時間を取らなければ、上から重ねた塗料が浮いてくる可能性があるのでご注意を。
この時点でキズが隠れているかどうかなどを確認し、まだキズが気になるようであれば捨てサフにしてヤスリがけを行い、再度薄くサーフェイサーを塗り乾燥させましょう。
この要領で筆塗りに慣れたら、同じ塗料を使ってエアブラシに挑戦してみるのもいいですね。
水性ホワイトサーフェイサー1000
GSIクレオスから展開されているサーフェイサーは、溶剤のにおいが少なく、安全性も高いことから室内でも使いやすくおすすめ。(それでも室内の換気は行ってください)表面のキズ埋め処理、塗装前の下地作りに使いやすく人気です。
スプレー缶を使った吹き方
スプレー缶タイプのサーフェイサーを使う場合、広範囲に塗料が飛び散るので下準備をしっかりしておきましょう。
初心者の場合はできればベランダなどの外で行うことを想定し、ダンボールや新聞紙を分厚く敷いて、周囲に塗料がつかないように保護を行います。
それでは実際に吹き付けていきますが、スプレー塗料はガンプラにかからないところを開始地点にスプレーを出しながら移動していき、ガンプラから外れたところでスプレーを出し終わると、ブツブツにならず綺麗に仕上がります。
手の動かし方はゆっくり進めると厚塗りになってしまうため、早く薄く塗り重ねていくことが綺麗に仕上げるコツ。サーフェイサーは下地なので、モールドが埋まってしまわない程度に薄く吹き付けましょう。
乾燥時間は塗料の種類にもよりますが、1時間が目安です。
GSIクレオス Mr.プライマーサーフェイサー 1000 グレータイプ スプレー
プライマー成分入りのスプレー缶タイプのサーフェイサー。食いつきにくい素材にも使用できる万能タイプの塗料で、キズ埋めやキズを見つけ出すのに役立ちます。
スプレー缶を使ったサーフェイサーの使い方が知りたい方は、こちらの方の動画を参考にしてください。(下地に選ぶ色による仕上がりの差も詳しくご紹介されています)
まとめ
ガンプラのサーフェイサーについて解説しました。
今後もガンプラに関する記事を投稿予定ですので、楽しみにお待ち下さい。