いま買いたい古着、チャンピオン「リバースウィーブ」の魅力
この記事の目次
アメリカの老舗ブランドであるチャンピオンから発売されているスウェットシリーズ「リバースウィーブ」。古着好きの間で定番アイテムとして愛好されてきたリバースウィーブの人気が、近年ますます高まっています。
その人気の理由とは?いま注目されている80〜90年代ファッションの入門にも最適なチャンピオンのリバースウィーブについて、初心者にもわかりやすく解説します。
リバースウィーブとは?
リバースウィーブの誕生は1934年。スポーツブランドの「チャンピオン」から、アスリートのためのウェアとして開発されました。現在も販売されており、「キング・オブ・スウェットシャツ」の名の通り、スウェットといえばチャンピオンのリバースウィーブ、として確固たる地位を築いています。
他のスウェットシャツと大きく異なる点は、なんといっても「縮みにくさ」。スウェットシャツの弱点とされる洗濯時の縮みを抑える生地製法と、質のいい素材により長く着用することが特徴です。縮みや生地痩せに強いため、消耗品の立ち位置になりがちなスウェットシャツにも関わらず、着込んだ時のエイジングの味わいを楽しむことができるのです。
なぜ人気?リバースウィーブの魅力
生地の耐久性だけでなく、リバースウィーブには多くの人に愛される魅力が存在しています。
着心地
アスリートのためのウェアとして開発された事から、運動を妨げることのない工夫がなされています。両袖に施されたサイドリブは伸縮性に優れており、腕の動きをスムーズに行えるのが特徴。また、縫い目はフラットシーマを採用することで縫い代の凸凹を抑え、なめらかな肌触りが心地の良い縫製になっています。
厚み
リバースウィーブの素材は、外見や感触からも違いを感じることができます。他のスウェット生地とは異なるふっくらとした厚みが特徴で、厚みがありながらも空気を含んだ柔らかさがあり、独特の着心地の良さを感じられます。
エイジング
上記で説明した通り、リバースウィーブは耐久性に優れています。そのため長く着ることができ、長年着用している人の個性が現れるエイジングを楽しめるのも良いところ。もちろん、コストパフォーマンスの面でも優れていると言えるでしょう。
古着の楽しみ
リバースウィーブは、1934年の登場から2022年の現在まで約90年ものあいだ多くの人々に愛され、今なお販売を続けている伝統的なスウェットシャツです。
それぞれの時代に沿ったデザインは勿論、素材・タグにも年代ごとに特徴があり、違いを楽しむことでリバースウィーブの長い歴史を感じられますね。
デザイン・素材・年代で気に入る古着を探す楽しみを見出すこともできますし、多くのアイテムを収集するほどの熱烈な愛好家も存在します。
リバースウィーブの古着 年代の見分け方
非常に長い歴史を持つリバースウィーブには多くの製品が存在しますが、最も判別しやすい点は首元のタグです。
主に流通している70年代〜現行のリバースウィーブについて解説していきます。
70年代~80年代前半「単色タグ」
ヴィンテージ古着としては比較的新しい年代になるものの、それでも製造は約50年前。年々個体数も少なくなり希少なアイテムとなっているものが、70年代〜80年代前半の通称「単色タグ」と呼ばれるものです。
その名の通りタグが単色のプリントになっていることが特徴。カラーは赤・青・緑・黄・黒の5色の種類があり、デザインも種類があります。また、素材も途中で変更されています。
ただ、単色のタグは現行でも使用されているため、オリジナルの場合「70年代 単色タグ」といった形での記載がよく見られます。
また、この70年代の復刻版として販売されている現行品はタグの色から「青タグ」と呼ばれています。
80年代「トリコタグ」
以前は最もポピュラーで手頃な古着として多く流通していましたが、年数の経過により近年個体数が少なくなり、価格も高騰しているのがこの80年代「トリコタグ」になります。
現在のタグでもトリコロールカラーは使用されていますが、古着で「トリコタグ」といえばこの80年代の製品を指している場合が多いです。
こちらもタグのデザイン・素材と種類が複数ありますが、ほとんどは80年代のトリコロールカラーのタグが付いている製品の総称で取引されています。
数年前まではトリコタグのリバースウィーブは10,000円未満で手に入れることもできましたが、現在では状態の良い物なら20,000円〜。希少なデザインであれば更に高額になるケースも見られます。
これからも個体数は減っていくことでしょうから、更に希少価値が高まっていくことも予想されますね。
90年代「刺繍タグ」
比較的新しいものが、90年代の「刺繍タグ」と呼ばれるものです。カラーはトリコタグ同様にトリコロールカラーですが、プリントではなく刺繍での記載が施されています。
80年代の物が高騰している昨今、手に入れやすい価格帯として広く流通するのが90年代のリバースウィーブです。
また、この年代の後期からメキシコ製の製品が登場するようになり、すべてをアメリカで製造する時代が終わりを告げています。
USA製のリバースウィーブは今も製造はされていますが、「MADE IN USA」として通常の流通品と異なるラインで展開されています。生産国の表記がなく、量販店に並ぶリバースウィーブの製造国は中国やベトナム等が主になります。
00年代~現行タグ
00年代からのタグの特徴は、上記で説明した通りアメリカ以外の国の製造国が記載されています。
製造国により素材や製品の質が異なり、低コストで生産できる国の製品は質が落ちると広く知られています。
新品で買う時はもちろんですが、特に古着で購入する際は70~90年代の製品と間違えて買ってしまわないよう、生産国には注意するべきでしょう。
見分け方の注意点
「単色タグ」の項目で説明したように、復刻として古いタグのデザインが使用されている場合もあります。
復刻「青単タグ」(青単色タグ)
チャンピオンのメーカー側としても年代を見分けられるようにとタグのデザインを設定しているわけではないので、アイテムによっては判断が難しい場合もあるでしょう。
そういった時の売買は、専門スタッフのいる古着店を選ぶと安心です。フリマアプリやネットオークションの個人間のやり取りは自由に表記ができてしまうため、本当に記載してある情報が正しいのかを見極める必要があります。
相場より高い値段で買ってしまったり、逆に安い値段で手放してしまう事にならないよう、専門知識のある古着店の利用をオススメします。
リバースウィーブ用語集
古着でリバースウィーブを売買する際に特徴を表す言葉として、よく使われる用語の一部を紹介します。
「よく目にするけど、どういう意味なんだろう?」と思っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
「染み込み」「染み込みプリント」
ボディにあしらわれたロゴなどが、インクを染み込ませる製法でプリントされているアイテムの事です。
顔料プリントとも呼ばれ、生地にインクが染み込んでいるので剥がれ落ちたりすることはなく、生地そのものの風合いと馴染むプリント方法になっています。
また、染み込みではないプリントで代表的なものとしてはラバープリントがあり、これは生地の上にインクが乗っているため、発色は良いものの剥がれやヒビ割れが発生しやすいものです。
染み込みプリントは生地にしっかり浸透しているため色が落ちにくく、エイジングによる深い風合いが出るため、リバースウィーブではラバープリントよりも染み込みプリントのほうが人気が高くなっています。
「カレッジ」「カレッジロゴ」
カレッジロゴとは、アメリカの大学のロゴデザインの事です。
存在感のある独自の書体でデザインされ、ストリートファッションなどカジュアルなコーディネートでの人気があります。
カレッジロゴ『風』といったデザインも多く出回っていますが、チャンピオンは実際にミシガン大学のスウェットシャツに採用されたことからリバースウィーブの人気へと繋がったブランドですので、いわば「本物」といえるでしょう。
そのため、カレッジロゴはリバースウィーブにおいて王道とも言えるアイテムとなっています。
「目あり」「目なし」
チャンピオンのロゴの「C」がまるで目のように見えることから、「C」ロゴがあるかないかを指す言葉として目あり・なしと表記します。
ロゴの場所としては、主に胸に刺繍で入っているかどうかが表記されますが、袖部分にあるかないかを指す場合も。
古着としては目なしの流通数は比較的少なく、目ありのほうが多いと言われています。
リバースウィーブを高く買取へ出す方法
ここまでリバースウィーブについて解説してきました。
しかし魅力的なビンテージブランドだからこそ、ついつい買いすぎて、着なくなっているリバースウィーブはありませんか?
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まとめ
チャンピオンの名作スウェット、リバースウィーブの魅力を紹介しました。
ライトな古着ユーザーからこだわり派まで広く親しまれ、奥の深い「キング・オブ・スウェット」の世界。タグの見分け方やディテールを理解して、より古着を楽しんでみませんか?
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